今年2023年の夏は本当に暑かったです。

気象庁の発表 によると日本の平均気温は1898年の統計開始以降で夏として最も高くなりました。暑かったはずです。

これから毎年?と考えてしまうと涼しい場所に移住したいという思いが頭をよぎります。

そうなるとまずは今年どこが涼しいところはあったのかが知りたくなります。標高の高い山中とかではなく、普通に人が住んでいる街でです。

そこで、Pythonを利用して気象庁のホームページから日本各地の日毎の気温データを読み取り、Pandas + GeoPandas で日本地図にプロットしました。

図はKindle本にまとめました

プロットした図は約180ページ分あるので、以下のAmazonのkindle本にまとめました(Kindle Unlimited 会員の方は無料でご覧いただけます)。

夏(6〜8月)の期間の「猛暑日、真夏日、熱帯夜の日数」、「日毎の最高気温と最低気温」を以下のように日本地図にプロットしています。

fig

電子書籍なので次々とめくれば、暑さが拡がってゆく様子がよくわかります。そして、どこが比較的涼しかったかもみえてきます。今後の暑さ対策を考えるうえで少しでも参考になればと思います。

このKindle本は「プリント・レプリカ形式」です。Kindle Paperwhite および Kindle Cloud Reader ではご利用いただけません。Fire や Kindle無料アプリ (Kindle for iOS、Kindle for Android、Kindle for PC、Kindle for Mac) でご利用できます。

Pythonを利用した図の作成手順

今回の図は概ね以下のような手順で作成しました。

  1. 気象庁の過去の気象データ検索 の「日毎の値を表示」画面から、Pythonで153地点の6〜8月の気温データを読み取り、CSVファイルに保存する。
  2. 都府県・地方の選択のページ から各地点の緯度経度をPythonで読み取り、CSVファイルに保存する。
  3. 保存したCSVファイルをPandasで読み込み、結合、集計する。
  4. GeoPandasで日本白地図を描き、3.で集計したデータをそこにプロットする。図は画像ファイルに保存する。

日本白地図には、以下の記事で作成したシェープファイル(.shp)を用いました。

今回は緯度経度をもつデータをプロットするための「日本の白地図」を作成します。以下のように都道府県の境界が「ない」シンプルな白地図です。 「国土数値情報(行政区域データ)(国土交通省)(h…
気象庁のホームページからデータを読み取る際には、スクレイピングを用いていますが、サーバーに負荷をかけないよう十分な間隔をあけて実施しました。

涼しい移住先の候補は?

理想は、昼も夜も過ごしやすい、つまり最高気温も最低気温もそれほど高くならない場所です。

もちろん北海道がその条件に合う場所が多くなりますが、冬の寒さに耐えられるかという点も考慮すると、今回の図からは「東日本の太平洋側」が候補の1つにあがりそうです。

実際に移住先を決めるとなるとあと数年の傾向をみたいところですが、まずは記録的な暑さとなった今年の夏でどこなら過ごしやすそうか思いを巡らせてみてはいかがでしょうか。