どのプログラミング言語にするべきか、プログラミングを覚えようとした時に、誰もが一度は悩みます。しかし、現代のビジネスパーソンにその必要はありません。なぜなら、ビジネスパーソンにおすすめするならば、現時点ではPythonが最有力であるからです。
なぜそこまでPythonを薦めるのか、その理由はエクセルにかわるビジネスツールとして非常に強力だからです。これから迎えるであろうAI時代にエクセルだけではどうしても厳しくなります。Pythonならば新しい課題に対応できばかりでなく、デジタルシフトを推進できます。
Pythonがデジタルツールとして優れているのは、以下のような特徴があるからです。
まるで実行可能なドキュメントのようである
Pythonはいわゆるスクリプト言語と呼ばれ、プログラムを書いたら、そのテキストの状態のまま実行できます。C言語のようにコンパイルする必要がありません。
これはビジネスパーソンにとって非常に都合が良いです。プログラムは一種のドキュメントです。仕事を自動化したプログラムは、言わば「実行可能な指示書」です。だから、コンパイルしないでテキストの状態のまま実行できるPythonは、ビジネスパーソンと相性抜群なのです。
スクリプト言語とは
代表的なスクリプト言語には、JavaScript、Perl、PHP、Ruby、Pythonなどが挙げられます。元々は「短時間に書ける簡便な言語」という意味合いがありましたが、現在では大規模なシステム開発にもよく採用されます。多くがインタプリタ型言語であることから、今回のようにコンパイルしないで実行できる言語に用いられることもあります。
データ分析を得意とする
これからは「ITからDT(データ技術)」の時代になると言われています。業種や職種に関係なく、ビジネスパーソンがデータ分析の素養を身につけ競争力を高めることは必至になってくるはずです。
Pythonは数あるプログラミング言語のなかで、最もデータ分析に利用されている言語であり、NASAなどの世界中の研究機関で利用されています。NumPyを始めとする強力なツールが揃っており、簡単にPythonにインストールできます。ほとんどがオープンソースであり無償で利用できます。
Python開発者の実態調査結果2018(JetBrains社)
AIのスタンダード言語である
現代のビジネスにおいてデジタル化の最終目標はAIです。そして、Pythonの大きな特徴が、AIを操作するスタンダードな言語であることです。
現在よく用いられている深層学習のライブラリ(グーグルのTensorFlow 、FacebookのPyTorch など)はPythonで動かすのが一般的です(これらのライブラリもオープンソースであり無償で利用できます)。
守備範囲が広い
本職のプログラマは、複数の言語を扱うのが一般的ですが、ビジネスパーソンは、他に本職があるのでそのような余裕はありません。できれば、1つのプログラミング言語だけで何でもできると助かります。
Pythonなら、Web開発、デスクトップアプリケーション、データ分析、AIと非常に守備範囲が広いので、Pythonを習得すればほとんど事足ります。
Pythonに向いていないことは?
グーグルやアップルのストアに登録するモバイルアプリの開発には向いていません。通常はJava(Kotlin)やObjective-C(Swift)を用います。それと、本来C言語でコーディングすべき実行速度が要求されるプログラムにも向いていませんが、普段のビジネスワークにおいてPythonの実行速度が問題になることはまずありません。
ビジネスパーソンこそプログラミングをはじめましょう
プログラミングはビジネスはもちろんのこと、普段の考え方や生活にも良い影響を与えてくれます。以下のページで説明していますが、自分ならできるという自己効力感を得ることができます。ぜひ習得することを強くお薦めします。