新NISAも2年目を迎え、仕組みもわかってきたので、つぎのステップに進みたいと考えている方もいると思います。

そこでオススメなのが単に投資をするのではなく、投資をしながら「分析的思考力」を一緒に身に付ける方法です。

AIよりも求められているスキルとは

世界経済フォーラム(WEF)が未来の仕事に関してまとめた「The Future of Jobs Report 2025」によると、雇用側が求めるスキルの上位に以下の3つがランキングされています。

  1. Analytical thinking
  2. Resilience, flexibility and agility
  3. Leadership and social influence

一般的に重要と考えられているレジリエンス、リーダーシップ、社会的影響力(social influence)を抑えて、分析的思考力(Analytical thinking)が第1位になっています。ちなみにAIスキルを求める企業は近年増加していますが、このランキングでは11位です。

分析的思考力は7割の企業が不可欠なスキルと考えており、前回2期のレポートでも第1位でした。つまり、データに基づいた意思決定ができる人材がもっとも求められているのです。

みんなの意見を疑ってみる

では、分析的思考力はどうしたら身に付けることができるでしょうか?そのためには、世の中の当たり前を疑い、それが本当に正しいのかデータに基づいて考えてみるのです。

この繰り返しがスキル習得につながります。ここで、物事を疑ってみる批判的思考はセットにすることが大事です。

そして、この訓練は、投資活動でも行えます。つまり、投資をしながら分析的思考力を身に付けるのです。結果(損益)がはっきりする投資は、検証がしやすいので実は打って付けです。

これからの資産形成は新NISAを活用して投資をすることが前提になります。それだったら一緒に分析的思考力を身につけてしまおうというわけです。

自分が成長できる投資方法を考える

みんなが買っているのが正しいという考え方では、いつも誰かが考えた意見を探し続けることになります。それでは、自分はいつまでも成長できません。

まず世の中でみんなが言うことを一度疑ってみましょう。例えば、本当に今後もオルカンかS&P500のどちらか1本だけで大丈なのでしょうか。

このとき大事なのは聞くべきはみんなの意見ではなくデータということです。

自分でデータを分析すればPDCAサイクルを回すことができます。どちらが自分の成長につながるかは一目瞭然です。

投資をしながら分析的思考力を磨く

分析的思考を行うには、データを様々な角度から分析する必要があります。

データ分析の方法は、「折れ線グラフ」や「散布図」といったグラフを観察しながら、パターンや規則性を発見してゆく「探索的データ分析(EDA)」がおすすめです。

AIよりもコストがかからないうえに、的確なパターンや規則性を発見できれば、リターンが上回ることもあります。

以下のnote有料記事では、オルカンとS&P500を例に探索的データ分析を行い、2025年の方針を検討しています。

note post

このnote有料記事のデータ分析の様子は、以下の動画でご覧いただけます。

Pythonが使えればすぐに始められる

幸い必要なデータはすべてネットで公開されています。ツールも Google Colab だけで十分です。

機械学習やデータ分析を学ぶには、まずは参考書から始めるのが一般的です。そして、学習を始めるために、自分のパソコンに環境を構築します。そこで、多くの書籍ではAnacondaのインストールを薦めています。…

Pythonを使える方はプログラミングのスキルを投資にも活かすチャンスです。すぐに始められるので、ぜひこの機会にトライしてみてください!