長年にこびりついた文章のクセは、簡単には変えれません。しかし、ブログの世界では、読まれない文章は存在しないのと一緒であり、読んでもらえる技術が不可欠です。

特に、技術マニュアルみたいに、誰も自分から読みたくない理系文章が染み付いている場合(私です)には、荒療法が必要です。私は新卒から10年間徹底して理系文章術を叩き込まれました。そのお陰で、いま何とか生活できている訳ですが、それは楽しんで読んでもらえる文章ではありません。

若いときに、よく指導されたのが、「誤解より冗長」、「主観は除くのではなく微塵も入れるな」です。つまり、「文章を短くして、読み手に誤解を与えるくらいなら、冗長にしろ」、「主観を書けるのは、その分野の権威だけだ、若造が主観などもってのほか」ということです。技術文章では、客観性だけが求められるのです。

しかし、ブログのように自主的に読んでもらう文章を書くには、全く逆だったのです。そのことに、気づかせてくれたのが、以下の書籍です。


イケダハヤト:武器としての書く技術 (中経出版) Kindle版

まず、この本自体が非常に読み易く、途中でつっかえないのです。まずここでやられます。

そして、第1章の「文章が残念な人の10の特徴」で、今までの自分の文章がほとんど当てはまるので、引き込まれます。特に、私の場合は公共事業のレポート作成が多かったので、「多方面に気を使いすぎて何が言いたいかわからない」はこびりついています。

その他、読み手を惹きつける秘訣や、文章スキルアップのための訓練法など、どれも非常に役に立ちます。副題の通りマネタイズについても記されていますが、文章術として秀逸です。特に、私のように頭が少々固くなった理系中年が読むと感心ひとしおだと思います。是非、ご一読あれ!